徒然草子365-Turedure zhoshi SANROKUGO- vol.4

「すみませーん。働く女性のかばんの中身特集しているのですが、いくつかみせてもらえますか?」
という類の取材を、学生の時分からときたま受けております・・・こんにちは年齢不詳顔MORIHIROです。

 

かばんの中身、といいますと
大学生のわたくしの必須もちものは

 

・小銭入れを兼ねるキーケース
・タオルハンカチ
・その日本棚から選んだ本一冊
・地図
・メモページいっぱいの赤皮の手帳
・えんぴつ

 

以上でございました。

 

あ。
お気づきに、なりました?
そう、「現代日本人にあるべきもの」がない!と思った方がいるでしょう・・・そうです、携帯電話。

 

ほんとうに、習慣でもたない人間だったんです。「携帯電話」の不携帯。
頓着がなさすぎて、買い物帰りそのままに冷蔵庫や冷凍庫にしまったことも、よく、ありました。

 

寮の冷蔵庫からひえひえ携帯電話を発見・救助するのは、本人25%、寮同室25%、ほか同階メンバー50%というところでしょうか・・・(笑)

 

そんな憂き目に遭わせていた携帯電話も、スマホに切り替えてからは全く。

 

徒然草子のvol2でも書いたのですが、最近切り替えてからというもの、あまりの便利さに手放せなくなったのです。
「習慣」とは怖いものですね。
持たないことより持つことに慣れると、それなしでいた時間をどう過ごしていたのか、忘れてゆきます。

 

ただ、廃れない「習慣」ももちろんあって。

 

わたくしのそれは読書でした。
いま住む家には中ぐらいの本棚があって、それにいっぱいのモノと書籍が積んで仕舞ってあります。
紙の書籍好きは性分です。どうしてもあふれてしまうので、年に2度ほど総選挙が行われて、レギュラーメンバーの入れ替えがあります。
「本棚はその人のアタマとココロの中身の鏡面」という言葉を人づてで耳にしたことがありますが、・・・・・うーん。
ん。なるほど。
そう思うと、いま記事を書く手をとめて脇目に見えた本棚を、人に見せるのはひどく恥ずかしいような、びみょうな気持ちになりますね(笑)

 

さて、では本日の持ち物は、というと・・・。
きょうは友人のお招きがあったので、レッドアロー号にのって埼玉県狭山市まで出かけました。

 

道中のお伴は、
『数学ガール 乱立アルゴリズム』
『でっか字まっぷ 東京23区』
の2冊。

 

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数学ガールシリーズは3年前に出会って以来の愛読です。
とくにこの乱立アルゴリズムの第4章「確からしさの不確かさ」がすきで、不思議と気が向いて、読み返してしまいます。
内容の軸は数学の概要や理論、たとえば上記した「確からしさ」の検討なのですが、検討には物語があって。
女子高生4人と「僕」、が行き詰ったり、発見したり、けんかしたりして展開していく読み物なのです。

 

実は今朝、この本を手に取ったのは、技術評論社が発行し無料で郵送している「電脳会議」というフリーペーパーに触発されたから。
今月号の「電脳会議vol.172」 8ページでは【さまざまな分野で注目される ベイズ統計】が紹介されていました。

 

「ベイズ理論とはいろいろある確率論の中の一つ。”データから確率分布が得られる”と考える確率・統計学の考え方」のこと。※記事より抜粋
日本の学校教育でよく学ばれている、”何度も実験することによって確かめることが出来る※二度あることは三度あるはず”という確率論=頻度論とは異なるものです。

 

この頻度論について著者は、
「日常の例において、”A君の大学合格率50%”とか”あすの株価は80%””僕が彼女の愛を射止める確率10%””新薬が癌患者に効果をもたらす確率は50%”」といった確率は、
「文脈上は何の違和感もないでしょう」が、人々がよく知る「頻度論で見直すと問題が生じる」と言うのです。

 

頻度論によれば、何度も実験することで確かめるわけですから、A君が確実に大学合格するためには複数回受験しなくてはいけないことになります。
しかし、その機会は実際にはありません。
明日の株価も、愛を射止めるか否かも、命に関わる薬の投与も、繰り返すことのできない事象です。
そう、頻度論は日常とは相容れない部分があるんですね。

 

では日常に用いられている”確率”の概念は、というと。
”ある一個のデータから妥当な結論を導き出す”という過程をふんでいますから・・・おお~わたしたちは先に述べたペイズ理論を知らずに使っている(!)

 

こういった拡張性に富む理論性質があるため、確率現象の分析で用いられるのはもちろん、抽象的現象-たとえば経済学や人口知能AIの開発、心理学でも多用されているのだとか。

 

学問を説明するひとたちは、こういう当たり前にひろがっていく考えや行動の一部を切取って「理論」として証明していくわけですねぇ・・・。
おもしろいなぁ。

 

そしてやっぱり、数学ガールシリーズ・・・何度読んでも「むむっ」となるし、読み返すたびに新たな知見が沸いてきて、相性のいい読み物です。

 

ん。

 

あれ。

 

んんーーーーー?とすると?

 

まてまて?

 

わたしがかつて「寮の冷蔵庫からひえひえ携帯電話を発見・救助していた」ことの事象はどう証明するのでしょう・・・。

 

・・・!うわっ!もやっとする!!

 

「本人25%、寮同室25%、ほか同階メンバー50%」てぱっと、何気なく考えつきましたけれど、わたしが数学を適用して無意識に定義したのは何だったのでしょう・・・。

 

頻度論のなかの公理的確率?古典的確率?それともみせかけでの頻度論ではなく実際はペイズ論理の統計的確率を想定したのでしょうか?

 

ああ・・・!!それを思いついた一瞬の瞬間にかえりたいっ!

 

ミルカさん(※数学ガール登場のお姉さま)!「僕」に諭すように、わたしにも教えてほしい!

 

このもやっとした疑問への答え(見つかるまで寝れそうにない)・・・!

 

(泣)

 

MORIHIROでした・・・・・・・・・・・。