危険かもしれないSES企業の見分け方

こんにちは。オープラン採用担当です。
本日は題名の通りSES事業を行っている企業についてお話をします。

Google等で「SES」と検索すると、サジェストで出てくる「やばい」や「やめておけ」、「ブラック」等のワードが気になる方も多いと思います。

残念ながらこれらの情報は半分ほど真実です。
半分というのはSES企業のおおよそ半分はこちらに該当してしまうのではないかと考えております。
かくいう私も超ブラックのSES企業から転職した身ですので、実体験がある以上否定ができないという状態です。
客先常駐は多くの企業が行っており、実際にメリットがあるからこそ事業として成り立っているのですが、それを逆手に取られると悪いイメージに繋がってしまい残念ですね。
もちろん世の中には優良なSES企業も多くあります
本記事ではエンジニア職を目指す方々に少しでも良い企業と巡り合えればと思い、執筆させて頂きます。

では、どういった企業が危険かもしれないに当てはまるのでしょうか。
今回は危険度別にお話ししようと思います。
1個でも当てはまったらもしかしたらその企業への就職はやめた方がいいかもしれません…。

危険度★☆☆☆☆
ホームページの内容が薄い

これはSES業界にのみならず、一般的な企業にも言えることになってしまいますが、ポイントを絞って見てみましょう。
主に以下のポイントが見極めに重要になってくるのではないでしょうか。

・ホームページがLPの様になっていて遷移先のページがない
基本的にホームページはその会社を一番象徴する要素になります。
こちらが1ページだけの内容ですと事業内容もそれしかない…ということになってしまいますので、信用度は下がってしまいます。

・定着率100%を謳っている企業
設立間もない企業ならまだわかりますが、転職が当たり前となっているこの時世で定着率100%はよほどのことがない限りないでしょう。
またはコネクションがものすごく強い企業となるのではないでしょうか。
あるいは嘘の可能性も…。

・資本金の記載がない
会社の事業発展や体力を表す意味でも資本金は重要です。
基本的にこちらは隠す必要がないので、記載しない=資本金が少ないという予想が立ってしまいます。

・お知らせがない、または更新されていない
こちらはあるあるなのですが、ホームページを作っても更新しないや様々な理由で更新できない、というパターンです。
事業にしっかり取り組んでいる企業程、お知らせや更新で報告することが一般的ですので、お知らせが数年前のまま…とかはやはり気にしなくてはいけないポイントになります。

危険度★★☆☆☆
単価固定型の給与体系のSES企業

実はSES企業は大きく分けると単価連動型の給与体系の企業と単価固定型の給与体系の会社に二分されます。
SESはエンジニアの能力に応じて月々お客様から支払われる単価が異なります。
能力が高いエンジニア程、高い単価でお仕事をお任せして頂けるのです。
この単価に応じて給与が変動する給与体系が単価連動型となります。

翻って単価が上がっても下がっても給与額が変わらず、1年の人事考課のみで昇給する体系を単価固定型と言います。
簡単に言うと入社して1年目はどんなに能力が高くて単価が高い仕事を任せられても給与は低い状態となってしまいます。
また、単価固定型は単価を公開していない企業も多く、自分の市場価値がわかりにくいという点も挙げられます。
そして単価を公開しないということは得ている利益をブラックボックスにしているとも言えてしまいます。

危険度★★★☆☆
営業力が弱いSES企業

自分が参画する案件を探してくれる営業は、エンジニアの皆さんと深く関りを持つことになります。
その際に企業及び営業職の営業力は皆さんの現場決定に直結するので非常に重要な要素になります
とはいえ、実際に入社しないと営業力の強弱はわからないと思います。
ですので、あくまで参考までになりますが、SES営業を経験した私から注意すべきポイントをお伝えします。

エンジニアの人数に対し、営業が少ない
案件探し、面談同行、参画後のエンジニアフォロー、月々の請求書や勤怠表確認、現場撤退調整等、実はSESにおける営業はかなり多忙です。
これらを少人数の営業で執り行うのは現実的に難しいです。
となると、営業が主に注力するのは現場を決めることとなり、参画後のフォロー等が比較的疎かになりがちとなります。
これがネットでよく見る「現場を撤退したいのに営業が話を聞いてくれない」等に繋がってしまうと考えます。
実際私もブラック企業のエンジニア時代は6カ月間営業と連絡がまともに取れないなんてこともありました。

あくまで経験則ですが営業を行いながらエンジニアもフォローするとなると、エンジニア15名~20名に対し1名の営業がいるというくらいがちょうどいいのではと感じます。

※エンジニアはプロパー社員のみで計算しています。

危険度★★★★☆
設備投資をしていないSES企業

SESの設備投資とは何か、ポイントが多くあるので代表例を挙げていきましょう。

◆派遣事業者登録をしていない
派遣の事業者登録は、派遣元責任者講習を受講した者が会社に在籍し、労働局に申請して認可されれば取得できます。
これをしていないとどういうことが考えられるか…

例えば「案件の豊富さ、エンジニアが案件を選べる、エンジニアファースト」を謳っていながら取得していない企業についてです。

案件が豊富にあるのならばそれに準じて「契約形態」も様々にあります。
一般的には「準委任契約」「請負契約」「派遣契約」等があります。
この中で「派遣契約」にてエンジニアを案件に参画させるには派遣事業者登録が必須です。

ですので、派遣事業者登録がない=派遣契約の案件は受けられないということになるのでその分案件数は少なくなります。
また、派遣契約に対する知見者がいないということになるので、最悪の場合は知らないうちに偽装派遣となっている可能性もあります。

◆PマークまたはISMSを取得していない
個人情報の管理や情報セキュリティの重要性が問われる昨今、上記どちらかの資格を持っていない企業は、情報漏洩に対する危機感が足りないかもしれません。

特にSESはスキルシートなどをエンドに送って面談の機会を得る構図になっておりますので、しっかりした情報管理能力が企業に問われます
こちらに対し、しっかりと会社にセキュリティルームを作る等の対策を行った企業がPマークやISMSを取得することができます。

従業員やビジネスパートナーを守るためにもこういった資格、認可取得に投資を行っている企業の方が信頼度は必然的に高くなります

さらに案件次第では企業がPマークを取得していないと契約ができない、という場合もありますので、これらを取得しているかは要チェックポイントになるでしょう。

◆オフィスが極端に狭い、レンタルオフィスの一画で運営している
これはPマークとISMSでも少しお話ししましたが、セキュリティ強化等に予算を割けない(割かない)企業ではないかと考えられます。
「その分エンジニアの給与に還元している」という会社もあるにはありますが、やはり企業に勤める従業員からの安心を得るという点でも、しっかりしたオフィスを構えている方が信頼につながると思います。

危険度★★★★★
待機した場合給与支給が60%になるや退職を進めてくる企業

これは本当に注意した方がいい項目です。
特に面接を受けるまで分からない、実際入社してその状況にならないと分からない、というケースになるでしょう。
ですので私からできるアドバイスは1つだけです。
それは面接のときに待機になった場合をしっかり聞くことです。
この回答をはぐらかされた時や明確に答えない場合は、別の企業へ就職されることをお勧めします。

いかがでしたでしょうか。
Youtube等でも「SESはやばい」というワードだけがどんどん先行している様なイメージを受け、本記事を執筆したのですが、SES企業について少しでも皆さんの知識が深まれば幸いです。
そして何よりもお伝えしたいことは、逆に言えばこれらの項目に当てはまらないSES企業は優良企業の可能性が高いと言えますということです
エンジニア職を希望している方は是非参考にしてみてください。

今後も有益な情報を発信できる様に努めてまいります。