因果関係

OTです。 

この記事では、原因への対処方法をお伝えします。
原因に正しく対処するためには2つのことが重要です。

1.原因はあらゆる所に存在する
2. 犯人捜しは徒労に終わりやすい

1.原因の所在

 まず、多くの人が間違っていることとして、結果を1つの原因と結びつけることです。
結果と原因が結び付いていないということではありませんが、1つだけでは不足しています。

例えば、自分が仕事でミスをした場合にも、自分に問題があったことを考えるのは良いことですが、それだけで見ていると同じミスをしそうな人への対策などが難しくなります。

そのため、自分以外にも、環境や人間関係、作業内容などの複数のところから原因を考えておくことが大事です。

また、原因は「バタフライ効果」と呼ぶ原則があるように、複雑に絡み合っています。

言われてみれば理解できるようなことだとは思いますが、
誰もが意識をしていなければ忘れてしまいやすいことでもあります。

なぜなら、人の脳は自分の力で操作しやすいことに注意が向きやすくできているからです。

これは悪いことではなく、進化をする過程で必要になったことであり、変えられるものに力を注ぐことで同じ失敗を繰り返すことなく、新しいことが出来るからです。

しかし、一つのことを原因にしてしまえば、変えられることが他にもあることや、変えられないことへの予測も見逃してしまいます。

そのため、最低でも変えられることと変えられないことを1つずつ挙げることや、
一つの結果に対して原因を模索し続ける必要があります。

2.犯人捜しは徒労に終わりやすい

 よくある原因の考え方として、誰が悪かったかという犯人捜しをする傾向が見られます。

これは、人の脳が生存するために進化の過程で身に付けたもので、自分や周囲の関係者を危険にさらさないためにも必要なことです。

ですが、上記の文でも申し上げたように、原因を一つだけにしては不足しています。

そのため、犯人捜しをしても結果はあまり変わらず、場合によっては原因でない人を犯人にしてしまう可能性もあります。

なぜなら、何もしない人よりも何かをした人の方が責められやすいからです。

因果関係は複雑で、根本となる原因はすぐには分かりません。
しかし、原因を探すときに一番に分かりやすいのは直前で起こったことです。
そのため、何も対策をしてこなかったから起きていることを、何かをしたから起きてしまった様に錯覚してしまいます。

これは、まだ文明が発展しきれていない狩猟時代などであれば生きるために重要なことでしたが、文明が発展し、変化が激しく新しいことを求めらる現代では逆効果になってしまいます。

対策としては、やってはいけないことを明確にし、原因の対処は人ではなく環境や作業内容などの人以外のことまで意識することです。

また、連帯責任などの責任の取らせ方がありますが、それでは意味がないとも考えられます。

なぜなら、責任を取らされた人達が犯人捜しをする可能性が大きく、責任を取らせる側にも原因がある可能性は高いためです。

連帯感を出して、原因を失くせるように思いますが、逆効果であると考えられます。

また、因果応報という言葉にも僕は疑問を感じます。

これは、悪いことをした人を例にして、同じ悪いことをしないために使うことが多いと思いますが、原因を1つだけにしているか曖昧にしているため考え方としては不足していると思います。

例えば、性格の悪い人は後で痛い目に会うといったことが言われやすいと思いますが、
「サイコパス」や「マキャベリスト」などのような心理学では協調性が極端に低いと判断される人たちが組織の上に立ちやすいことから、因果応報とは言えない気がします。

また、努力をしていればいつかは報われると思う人が多いですが、誰かに言われたことを頑張っているだけでは報われにくいです。

そのため、待つだけでなく、積極的な努力が必要です。
それでも必ず報われるとは言いませんが、結果に結び付く原因は増やしていくことが出来ます。

努力は裏切らない。

この言葉は原因という点を沢山作ることで線のように結び付いていくから言えるのではないでしょうか?