地球に関する雑学3

こんにちは。
今回も地球に関する雑学を紹介します。

①ビッグファイブ
今から約6500万年前の白亜紀末に起きた恐竜の絶滅は、巨大隕石が
落下したことによって地球環境の急変したことが原因だと考えられています。


このとき現在のメキシコにあるユカタン半島に落下した隕石の直径は
10~15キロメートルと推定されています。落下の衝撃によって大気中に
飛散した大量のガスや粉じんの影響で、地表には酸性雨が降ったり、
太陽光がさえぎられることで、急激な寒冷化が起きたとされています。

しかし、地球の歴史を見てみると、多くの生物が絶滅した事件が、
じつは過去5回も繰り返されています。それぞれの事件が発生した時期は、
オルドビス紀末(約4億4000万年前)、デボン紀後期(約3億7700万年前)、
ペルム紀末(約2億5000万年前)、トリアス紀(三畳紀)末(約2億年前)、
そして白亜紀末で、これらをまとめて「ビッグファイブ」と呼んでいます。

この中でも地球史最大の大量絶滅といわれているのが、ペルム紀末の大絶滅です。
当時の9割以上の生物が死亡したと推定されているのです。

ビッグファイブのうち、白亜紀末を除いた大量絶滅事件の原因には、
さまざまな仮説が存在しています。しかし、デボン紀後期を除いた
三つの事件の原因として有力視されているのが、大規模な火山噴火によるものです。

ちなみに、火山噴火という言葉から、火山の火口からマグマが噴出する
というイメージを持った方が多いと思いますが、そういったものではありません。
一説によると、地球の中心部(核)の熱で暖められた巨大なかたまりが
地表に噴出され、凄まじい熱反応が発生したと言われています。

この大噴火によって成層圏に放出された大量のガスは、地球全域を
覆うことで太陽光を反射してしまいます。その結果、地球全体の規模での
寒冷化が発生し、生物の大量絶滅に至ったと考えられています。

②地球の中心部について
地球の中心はいったいどうなっているのでしょうか。現在よりも科学技術が
発展していない時代では、地球の中身は均質でドロドロに溶けたものが
詰まっていると考えられていました。しかし、現在ではその考えが
間違っていることがわかっています。

地球の内部は、外側から地殻、マントル、核と呼ばれる三つの層に分かれています。


まず、地球の中心部にある核は、鉄とニッケルを主成分として、
内核と外核に分けられています。約400万気圧という超高圧下にあることから、
6000~8000℃と推定される超高温を保ちながら、溶けることなく
固体の球状をしている内核を、液体状の外核が包んでいる状態となっています。

続いて、外核を包んでいるのがマントルで、かんらん岩などの
岩石でできています。液体だと勘違いされることが多いですが、
マントルはあくまで固体です。ただし、超高圧かつ
高温下な環境であることから、非常にゆっくりと対流しています。

そして、マントルの上に乗っているのが、私たちが立っている地殻で、
花崗(かこう)岩や玄武岩などの軽い岩石からできています。
その厚さは大陸部で30~60キロメートルで、海洋部で5キロメートルと
いわれていますが、地球の半径と比較すると、
わずか0.5パーセント程度の厚さしかありません。

こうした地球内部の様子は、当然ですが、直接見ることはできません。そこで、やわらかいものや硬いものにぶつかると伝わる方向が曲がったり、跳ね上がったりする「波」の性質を利用し、地震波などによって、地球内部のさまざまな調査が行なわれています。

③日本の裏側はブラジルなのか
私たちが暮らしている地球は、1周約4万キロメートルの巨大な球体です。
球体であれば、今自分が立っている地点から穴を掘り、どこまでもまっすぐに
掘り進めていくと、最終的には地球の裏側に到達することになります。
そして、真下に向かって穴を掘り始める地点を日本と考えると、
たどり着く場所はブラジルになるという話をよく耳にします。それは事実なのでしょうか。


地球上の任意の位置を正確に表す時には、緯度と経度が用いられます。
たとえば東京は北緯35度41分・東経139度45分に位置していますが、
その裏側にあたる地点は南緯35度41分・西経40度15分となります。
この場所を地図で確認すると、ウルグアイから東に約1000キロメートル
離れた大西洋の上であることがわかります。つまり、東京の裏側はブラジルではありません。

実際に、日本列島の裏側は、ほとんどが南アメリカ沖の大西洋上に位置しています。
ただ、例外はあります。それは奄美大島や沖縄県で、たとえば那覇市から
真下に向かって穴を掘っていくと、ブラジル南西部にあるパト・ブランコ
という町にたどりつきます。

しかし、実際に穴を掘るとなると、現実的ではありません。
地球の直径は1万2800キロメートルであり、この距離のトンネルを
掘るとなると、ものすごく大変な作業となるでしょう。

さらに地球の内部は、地殻・上部マントル・下部マントル・外核・内核から
構成されていて、中心に行くほど温度が上昇して行きます。
その温度は地球の中心部では、なんと6000~8000℃にもなります。
これほどの高温に耐えることができる物質は、現在のところ
地球上には存在しません。地球の裏側に
達する穴を掘ることは、事実上不可能と言えるでしょう。

今回はここまでとなります。いかがだったでしょうか?
次回からは地球以外の惑星、恒星に関する雑学を
紹介していく予定ですので、楽しみにしていてください。