星の雑学1

こんにちは。
前回までは地球に関する雑学について紹介していました。
今回から地球以外の星の雑学について紹介していきます。

①1年より1日の方が長い星
1日が24時間で1年は365日というのは、地球では当たり前の話です。
しかし、ほかの惑星の場合だとどうでしょうか。例えば、太陽系惑星の中で
最も太陽に近い惑星である水星。その距離は約5790万キロメートルと、
地球と太陽の距離(1億4960万km)の5分の2しかないので、
地球時間の約88日ほどで太陽を1周してしまうのです。



一方、公転周期の短さと比べて、水星の自転の速度はとても遅いです。
自転の周期は約59日と、1回公転するあいだに1回半しか自転しません。
つまり、水星の1日は地球時間でいうと176日なのに、1年は約88日という、
不思議な逆転現象が起きているのです。


また、自転速度が遅いことから、88日間昼が続いたあと、88日間夜が続きます。
それに加えて、熱を遮る役目を果たす大気が、水星にはほとんど存在しないので、
太陽に照らされている昼にはどんどん気温が上昇していき、逆に太陽の
あたらない夜は急激に気温が下がって行きます。その結果、
昼間の気温は320~430℃となりますが、夜の気温は-160~-170℃と、
太陽系の中で昼の時間と夜の時間で最も気温差のある惑星となっています。

こうした昼の時間と夜の時間の間での寒暖差が激しいことから、
探査機による水星探査はとても難しくなっています。これまでで
水星に近づいた探査機は、アメリカの「マリナー10号」と
「メッセンジャー」の2機しかいません。ただ、その2機の観測結果によると、
水星の表面には非常に多くのクレーターがあることがわかっており、
水星に存在するクレーターそれぞれに、画家のムンクやダリ、
小説家のエドガー・アラン・ポー、日本人では松尾芭蕉や
井原西鶴といった、文学者や芸術家の名前がつけられています。

②木星にある巨大台風
直径が地球の約11倍、体積が約1300倍もある木星は、
太陽系の中で最も大きな惑星です。大きさに対して、木星の重さは
地球の約318倍ほどしかありません。自転周期は約10時間と、
非常に速く自転しているため、その遠心力で
赤道方向にややつぶれた形となっています。



見た目から言いますと、赤道方向に平行に伸びているしま模様が特徴ですが、
これは大気中に浮かぶアンモニアの氷の粒からできた雲です。
その色の違いは、雲の粒の大きさや厚さ、微量に含まれる
元素の違いなどが原因だと考えられています。

同じく、模様という点では、地球からも見える赤い斑点模様も、
木星特有の特徴だと言えます。これは「大赤斑(だいせきはん)」
と呼ばれていて、その正体は、木星を取り巻く雲によってつくられた、
地球の台風やハリケーンに似た現象なのです。

大赤斑は、地球が2個分すっぽりおさまってしまうほどの大きさで、
時速100キロメートルで左巻きに渦巻いています。17世紀にフランスの天文学者の
ジョヴァンニ・カッシーニによって発見されてから、およそ300年以上、
消えることなく存在しています。ですが、なぜ数百年もの長いあいだ
消えずにいられるのかは、まだ解明されていません。

また、巨大な木星には数多くの衛星が存在しており、
現在までに63個も発見されています。特に有名なのが、イタリアの
天文学者であるガリレオ・ガリレイが発見した四つのガリレオ衛星です。
その中の一つであるガニメデは、太陽系最大の衛星と言われていて、
惑星である水星よりも大きいことで知られています。

いかがでしたか?次回からも地球以外の惑星に関する雑学を紹介していく
予定です。閲覧ありがとうございました。