全国にはなぜ「佐藤」が多いのか?

こんにちは。

日本には鈴木さん、佐藤さんなどの全国で見られる名字を持つ方、
洲鎌、兜などの一部の地域でしか見られない珍しい名字を持つ方など、
様々な名字が全国に存在します。

今回は名字の中で最も人数が多い「佐藤」さんについて紹介します。

まず、佐藤さんの由来について紹介します。

佐藤さんのルーツは平安時代の藤原氏にあると言われており、佐藤と名字を初めて名乗ったのは藤原一族の一人である藤原公清(ふじわらのきみきよ)と言われています。

当時藤原氏が栄えていたので「藤原」を名乗る人が多くなってしまったため、新しく考えられた名字が「佐藤」だったのです。この佐藤の由来は諸説ありますが、有力な3つの説について紹介します。

説①:左衛門尉(さえもんのじょう)

藤原公清は、朝廷の官位の1つである左衛門尉という重要な役職に任命されていたことから、「左衛門尉の藤原」という意味で役職の「左」が後になって「佐」へと変化し、「佐藤」と名乗るようになったとする説。

説②:下野国の佐野の藤原

藤原公清が下野国(現在の栃木県周辺)の佐野という場所に住んでいたことから、「佐野に住んでいる藤原氏」ということで「佐藤」を名乗るようになったとする説。

説③:佐渡の藤原

藤原公清が佐渡(新潟県)の国司の職にあったことから、「佐渡の藤原氏」ということで「佐藤」を名乗るようになったという説。

今紹介した説の他にも様々な説があるようです。気になった方はぜひ調べてみてください。

次は佐藤さんが増えた理由についてです。

明治維新の後、明治新政府によるこれまでの身分制度の再編が行われました。1870年(明治3年)に「平民苗字許可令(へいみんみょうじきょかれい)」が公布され、華族及び士族でない平民に名字の使用が許可されました。

しかし、名字の普及がなかなか進まなかったため、1875年(明治8年)に改めて名字の使用を義務づける「平均名字必称義務令(へいきんみょうじひっしょうぎむれい)」が公布され、全ての国民が名字を名乗ることを義務づけました。

その時に政府が名乗る名字の例として紹介した中に「佐藤」や鈴木があり、多くの人がその例にあった「佐藤」を選んだためだと言われています。

また、佐藤さんは北関東や東北地方に多く存在するようです。その理由としては、平泉を中心として東北の一大勢力として栄えた奥州藤原氏の影響が地理的な背景となり、多くの人が名字を名乗る際に佐藤を選んだことからその地域に佐藤さんが増えたと言われています。そのため、佐藤を名乗る人が全員藤原氏にまつわる人かというと、そういう訳ではないようです。

余談ですが、江戸時代までは公的に名字を使用することを許されたのは、公家や武士などの支配階層に属する人に限られ、特権の1つとされていましたが現在は誰でも名字を持っています。

今回は全国で最も名乗る人が多い「佐藤」さんについて紹介しました。

皆さんも是非ご自身の名字の由来などについて調べてみてください。