プログラミング言語の歴史4

こんにちは。

今回もプログラミング言語の歴史について紹介していきます。

まず紹介するのは、BASICです。

BASICは1964年に誕生した言語で、「beginner’s all-purpose symbolic instruction code」が由来です。

前回紹介したFORTRANの文法を基になっていると言われています。

BASICは現時点で構文の様式が大きく異なる2種類のBASICが存在していて、構造化前のBASICと構造化後のBASICです。

構造化する前のBASICは1970年代~1980年代のコンピュータで、初心者向けのプログラミング言語として、非常に広く使われていました。

しかしGOTO文(無条件でコードの別の部分に移動する命令)などの影響でバグが頻発し、ベテランのプログラマーでもデバッグすることは困難でした。

構造化もできるC言語が使われるようになると、BASICは批判を浴びることになってしまいました。

BASICから派生した言語としてVisual Basic、FreeBasicなどがあります。

しかし、BASIC自身は現在は使われていません。

次に紹介するのはPL/Ⅰです。「programming language one」から由来しています。

PL/Ⅰは科学技術用、工業用、商業用などにデザインされていて、1964年に開発され、教育機関、商用、工業で使用されました。

PL/Ⅰの主要な用途としてはデータ処理が挙げられます。

PL/ⅠはFORTRANの記述形式、COBOLの入出力機能、ALGOLのアルゴリズム記述能力を同時に持っており、また、予約語がないのも特徴と言えます。

そんなPL/Iですが、一般的なプログラミング言語としては広く使われていないと言えます。

BCPLは、「Basic Combined Programming Language」から由来してできたプログラミング言語です。

BCPLは元々ほかの言語を開発するために、記述されたコンパイラで1990年代以降は利用されていません。

しかし、BCPLはB言語の基礎となっていて、B言語から派生したC言語は文法的にBCPLの亜種なため、BCPLの影響は現在でも残っています。

また、BCPLはプログラミング言語で初めて{}を文法規則に採用した言語だと言われています。

次に紹介するのはSimulaです。

Simulaは(simulation language)は、ノルウェーの計算機科学者であるオルヨハン・ダールと、ノルウェーの数学者であるクリステン・ニゴールによって開発されました。

ALGOLを拡張する形で1960年代から開発が始められた、シミュレーションの開発目的で始められたプログラミング言語です。

Simulaは当初シミュレーションに用いられましたが、のちに汎用言語となりました。

Simulaは主に使用されたのが、北欧圏であったことと、言語的に未成熟だったことが原因で、広く普及することはありませんでしたが、C++のクラスはsimulaの仕組みが参考にされています。

また、simulaは初期のオブジェクト指向プログラミングの1つです。

Simulaは現在一般的に使われている言語とは言えません。

次に紹介するのはForthです。

Forthはスタック指向の言語で、逆ポーランド記法(演算子を被演算子の後に記載する方法)であることが一番の特徴です。

また、Forthは入力されたワードを即座に実行するインタプリタモードと、一連のワードをまとめてコンパイルして実行するモードの2つがあります。

Forthは他の言語で開発されたシステムと比較すると、人気はありませんが、Forthはサポートが充実しています。

Forthは現在ブートローダや宇宙開発、ロボット制御などの分野で用いられています。

次に紹介するのはPascalです。Pascalは1970年に発表されました。

スイスの計算機科学者であるニクラウス・ヴィルにより設計・デザインされており、Pascalの名前はフランスの偉人であるブレーズ・パスカルに因んでいます。

ALGOLをベースとしていて、簡素ですが、整った言語仕様となっています。

Pascalは、教育目的で開発されており、プログラムの判読性が重視されていますが、一方で最適化を犠牲にしていると批判も受けています。

Pascalはプログラミング言語初学者向けのプログラミング言語となっているので、特に教育機関などのコンピュータサイエンスの授業で、Pascalは使われています。

最後に紹介するのはB言語です。

B言語はAT&Tベル研究所(アメリカにある通信研究所)に勤めていた、コンピュータサイエンティストのケン・トンプソンによって、開発されたプログラミング言語で、1969年ごろに登場しました。

B言語は非数値型に対応し、特定の機種に依存しない言語であり、OSや他の言語などの開発を目的とした言語として設計されました。

B言語によって記述されたプログラムはコンパイラによって中間コードに変換され、実行するにはインタプリタが必要でした。

実行される際はインタプリタによって逐次処理されるため、実行速度は非常に遅かったようです。

また、プログラミング言語の中でも有名なC言語はB言語を拡張して作られています。

そのため、現在はB言語は廃れた言語となっています。

いかがだったでしょうか?次回はC言語について紹介していきます。